遺伝は関係あるか
よく、病気が遺伝するということを聞きますが、パニック障害に関しても遺伝すると言うことを耳にしたことがある方もいるでしょう。
確かに、パニック障害は家系によって、遺伝することが多く見られます。
基本的にパニック障害は、男性よりも女性の方が掛かりやすいので、母親がパニック障害を持っている女の子はかかる可能性が高いと言われています。
パニック障害の遺伝というのは、単一遺伝子遺伝だと考えられています。
つまり、父親か母親のどちらかがパニック障害の家系だと、それが遺伝する可能性があります。
ただ、パニック障害が発症する年齢というのは、20代から30代が圧倒的に多いものです。
社会人になってから発症した場合、遺伝というよりは、社会的要因によって発症していると考えられます。
仕事や人間関係のストレス、身体の疲労の蓄積などもパニック障害を起こす一因です。
ですから、パニック障害を起こすすべての患者さんの原因が遺伝とは言えません。
それに、パニック障害の家系だったとしても、発症するとも限らないのです。
そもそも、パニック障害を起こしてしまうのは、自分が生活している周囲の環境や状況が大きく関わっています。
もし、パニック障害の遺伝子を持っていても、ストレスフリーな生活を送れるようならば発症することはないでしょう。
逆に、遺伝子を持っていなくても、仕事や毎日の生活の中で、疲労や睡眠不足などが溜まってしまったら、発症することもあります。
また、カフェインの摂りすぎや季節の変わり目など、環境因子も関係しています。
ですから、あまり「遺伝」ということにこだわる必要はないと言えます。
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